- 就労移行支援に通いたいんだけど、おすすめのサービスってあるの?
- 自分に合ったサービスの選び方を知りたい!
このように考えている人もいるのではないでしょうか。
結論から言いますと、おすすめしたい就労移行支援の選び方は以下の5つです。
- 事業所がある場所
- 得意とする障害特性
- カリキュラム
- 希望する職種への支援実績
- 事業所や利用者の雰囲気
そう言い切れるのも、この記事を書いたぼく自身が精神障害の当事者。
うつ病からの社会復帰について発信するかたわら、就労移行支援事業所や障害者雇用の転職エージェントへ取材を行った経験があります。
この記事を書いた人
そのうえでおすすめしたいのは、今から紹介する6社。
なかでもatGPジョブトレは、障害特性別のプログラムで実践的に学べるのでイチオシです!
この記事で紹介するサービスまとめ
atGPジョブトレ ぼくのイチオシ! | atGPジョブトレIT・Web | ミラトレ | リタリコワークス | ココルポート (Cocorport) | SAKURAセンター![]() | |
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得意な 障害特性 | ・精神障害 ・発達障害 ・聴覚障害 ・難病 | ・精神障害 ・発達障害 | 全般 (8割が精神障害) | 全般 (精神・発達が9割) | ・精神障害 ・発達障害 ・知的障害 | 全般 |
地域 | ・関東 ・関西 ・名古屋 ↑New!! | ・関東 ・関西 | ・関東 ・関西 ・名古屋 | 四国以外 | ・関東 ・関西 ・名古屋 ・福岡 | ・関東 ・甲信越 ・北陸 ・福岡 |
主な プログラム | ・障害理解 ・ストレス対処法 ・パソコンスキル ・ビジネスマナー ・就職準備 | ・Webデザイン ・プログラミング ・障害理解 ・ビジネスマナー ・就職準備 | ・疑似就労 ・特別講座(月1) ・就職準備 | ・障害理解 ・ビジネススキル 他200種類から選択 | ・パソコン ・ビジネスマナー ・セルフマネジメント ・模擬就労 ・就職準備 ・運動 ・リラクゼーション | ・ビジネスマナー ・パソコンスキル ・軽作業 ・就職準備 ・生活スキル |
就職先の 主な職種 | ・事務職 ・販売 | ・Webデザイナー ・事務職 ・ITエンジニア | ・事務職 ・軽作業 ・販売 | ・事務職 ・販売 ・ITエンジニア ・フリーランス | ・事務職 ・軽作業 ・販売 | ・事務職 ・軽作業 ・販売 |
イチオシ ポイント | 障害特性別のコースで 悩みを共有し合える | ITスキルとビジネススキル 両方学べる | 事業所を会社に見立てた 実践的なプログラム | 本人の希望に合わせた プログラムで通所 | 運動やリラクゼーションなど 独自のプログラム多数 | ビジネススキルはもちろん 生活スキルも学べる |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
この記事で詳しく解説するので、気になった方はぜひ最後まで読んでみてください!
就労移行支援の選び方

早速ですが、就労移行支援の選び方を5つ紹介します。
- 事業所がある場所
- 得意とする障害特性
- カリキュラム
- 希望する職種への支援実績
- 事業所や利用者の雰囲気
それぞれ詳しく紹介しますね!
①:事業所がある場所
実は、事業所がある場所は就労移行支援選びで欠かせません。
なぜなら、「あまりに遠すぎると、通う気力を失ってしまう」から。
特に精神障害(発達障害の二次障害含む)の人は、発症する前より想像以上に体力が落ちているもの。
「毎日2時間かけて通う」というのは、難しいと考えていいでしょう。
「継続して通う練習」が就労移行支援の目的の1つなので、電車で30分から1時間くらいの場所を選ぶことをおすすめします。

もちろん、徒歩や自転車で行ける範囲に事業所があることが理想です!現実難しいですが……
②:得意とする障害特性
事業所によって、得意とする障害特性は異なります。
「精神障害の支援実績は豊富だが、身体障害の支援実績は苦手」という事業所もありますし、逆もまたしかりです。
また、「就労移行支援は一生に一度の2年間だけしか通えない」と決まっています。
(参考:厚生労働省「障害者総合支援法における就労系福祉サービス」)
入ってから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、自分と同じ障害特性の支援実績があるか確認しましょう。
③:カリキュラム
自分の受けたいカリキュラムがあるかどうかも大切なポイントです。
受けたいプログラムがあると通うモチベーションになりますし、就職後も就労移行支援で学んだことを活かせるからです。
事業所によって、以下のようなカリキュラムの有無が異なりますので、自分の受けたいものがあるか確認しましょう。
- 障害特性の理解
- ストレス対処法
- 疑似就労、インターンシップ
- パソコンスキル(Word、Excelなど)
- ITスキル(Webデザイン、プログラミングなど)
④:希望する職種への支援実績
社会復帰するときにどのような職種に就きたいのか考え、その仕事への支援実績があるかどうかも判断基準となります。
障害者雇用の6割が「事務職」と言われていることもあり、それに合わせたプログラムを組む事業所は多いもの。
一方で、最近ではITエンジニアやWebデザイナー、動画編集などの「専門職」への就職をサポートする事業所も増えてきました。
事務職以外を希望する人は、その職種への就職支援実績があるかを確認しましょう。



以前リタリコワークス
⑤:事業所や利用者の雰囲気
「事業所や利用者の雰囲気」も見ておきたいポイントで、ぼくが事業所選びで1番大事だと思っていることです。
というのも、会社やクラスの雰囲気になじめないのと同じように、就労移行支援でも自分と合わなければしんどい思いをするから。
社会復帰に向けて自信をつけるどころか、かえって自信をなくしますよね。
悲しい事態を防ぎ、自分に合った事業所を探すためにも、以下の3つを必ず行いましょう。
- プログラムは「個人ワーク」か「グループワーク」か調べる
- 通いたい事業所を体験見学し、自分と合うか確かめる
- 複数の事業所を見学して比較する
また、次の章で紹介する「ぼくが本気でおすすめしたい6つの事業所」は、すべて無料で体験見学できます!
見学したからといってしつこく勧誘されることはないので、安心してくださいね。
当事者が本気でおすすめしたい就労移行支援6選


続いて、本気でおすすめしたい6つの就労移行支援について紹介します。
各サービスとも無料で体験見学できますので、気になるものがあれば公式サイトをのぞいてみましょう!
おすすめ①:atGPジョブトレ


1つ目は、精神障害・発達障害・難病の方の支援を得意とするatGPジョブトレです。
- うつ病や発達障害など、症状別の5つのコースを展開
- 障害特性やストレスマネジメントのプログラム
- 就職後の定着率は91%と高水準
特に、症状や障害別に5つのプログラムが用意されているのが、atGPジョブトレならでは。
具体的には以下の5種類を展開しています。
- うつ病
- 発達障害
- 統合失調症(お茶の水事業所のみ)
- 難病(お茶の水事業所のみ)
- 聴覚障害(大手町事業所のみ)
ぼくもatGPジョブトレのプログラムを体験しましたが、「障害特性に合わせた支援を受けられたり、同じ障害で悩む仲間と励ましあえたりするのがいいな」と感じました。
一方で、注意点も2つあります。
- 事業所が首都圏と大阪、名古屋限定
- 個人ワークを希望する人には不向き
とはいえ「グループで仕事を進める練習をしたい」という人には最適です!
練習だと思って、見学がてらチャレンジしてみましょう!
おすすめ②:atGPジョブトレIT・Web
2つ目はWebデザイナーやエンジニアとして社会復帰したい人におすすめのサービスatGPジョブトレIT・Webです。
- ITスキルとビジネススキルの両方を学べる
- 現役のWebデザイナーやITエンジニアからの個別指導
- パソコンやソフトなどの必要な設備が無料で使える
atGPジョブトレIT・Webは「これからの時代、手に職が欲しいけどどうしたらいいかわからない……」と悩むあなたにぴったりのサービス。
未経験者ももちろん歓迎で、Webデザインやプログラミングのスキルはもちろん、安定して働けるために必要なスキルも得られて一石二鳥といえるでしょう。
一方で、atGPジョブトレと同様に「事業所が首都圏・大阪限定」なのがデメリット。
それ以外の地域に住んでいる人は、他社サービスの利用を検討しましょう。
2023年に「ITエンジニアコース」も誕生しました!


おすすめ③:ミラトレ


3つ目は、当事者ならではの目線で寄り添ってサポートしてくれるミラトレです。
- 特例子会社が運営するサービスならではの、当事者の気持ちに寄り添うサポート
- 事業所を1つの会社に見立てた実践的なプログラム
- 特例子会社とのつながりが強く、就職に有利
※特例子会社とは「障害者の雇用促進や安定を図るために作られた会社」のこと
ミラトレのプログラムは「事業所を1つの職場に見立てたもの」。
インタビューで訪問したとき、出勤表のホワイトボードがあったり3つの部署に分けて疑似就労を行ったりと、就職後のギャップが少ないのがいいなと感じました。
その影響もあってか、ミラトレの定着率は
- 就職後半年以上続いた人:全体の90%
- 就職後1年以上続いた人:全体の90%
といったように、社会復帰した後も同じ会社で働き続けられている人が多いのが魅力ですね!
一方で、以下の注意点もあります。
- 事業所が首都圏・大阪・兵庫・名古屋のみ
- 一部「ゆるい」と不満の声も
地方に住んでいる人や、厳しい環境で社会復帰の練習をしたい人だとミラトレは合わないかもしれません。
おすすめ④:LITARICOワークス(リタリコ)
4つ目は、四国以外の地域で展開しているのが強みのLITALICOワークス(リタリコ)です。
- 100以上の事業所があり、四国以外に展開
- 事務職以外の職種への支援実績が豊富
- 20代、30代で精神障害の支援が得意
リタリコは「働きたいにこたえる」をテーマとした支援。
「自分がどのように社会復帰したいか」を一緒に考えてサポートしてくれます。
そのため、障害者雇用に多い事務職はもちろん、販売やIT、フリーランスなど、多種多様な職種での支援実績があるのがリタリコならではの強みです。
一方で「事業所によって雰囲気や評判に差がある」といった声もチラホラ。
しかし、多くの地域では複数の事業所を展開していますので、いくつか見学して、そのなかで合った場所を選ぶというスタンスでいくといいでしょう。
おすすめ⑤:ココルポート(Cocorport)
5つ目は、独自のプログラムやサポートが豊富なココルポート(Cocorport)です。
- 首都圏・近畿圏・名古屋・福岡にて64事業所を展開
- 独自のプログラムやeラーニングが充実
- 交通費やランチ費用など「金銭面でのサポート」もある
ココルポートは以下のように独自のプログラムが充実しています。
- セルフマネジメント
- ソーシャルスキルトレーニング
- ダンス、ストレッチ、農業などのリフレッシュプログラム
いろいろなプログラムを楽しみながら、社会復帰に向けた通勤練習ができるのがいいですね!
(もちろん、パソコンスキルやビジネススキルを学ぶ講座もたくさんあります!)
一方で「事業所によって方針が異なる」のが注意すべきポイント。
そのため「高圧的なスタッフがいる」という悪い評判も少なからず見かけました。
ココルポートに通いたいのであれば、リタリコワークスと同じく複数の事業所を見学することをおすすめします。
おすすめ⑥:SAKURAセンター


6つ目は、関東圏や甲信越で事業所を展開する「SAKURAセンター」です。
- 首都圏や山梨・長野・富山・新潟・福岡に17事業所を展開
- ビジネススキルはもちろん、生活習慣についてのプログラムもある
- 精神障害のスタッフが多いことならではの、気持ちに寄り添ったサポート
なかでも「生活についてのプログラム」がSAKURAセンターならではの特徴。
社会復帰するうえで、ビジネススキルやパソコンスキルはたしかに大切ですが……。
生活が崩壊すると、再発してしまう可能性が高いです。



疲れから過眠してしまったり、ストレスから飲みすぎてしまったり……
しかし、SAKURAセンターに通所すると「WRAPを取り入れた自己管理」や「ソーシャルスキルトレーニング」といったプログラムも受けられ、生活習慣を見直すことができます。
うつ病などの精神障害のときは生活リズムが乱れがちなので、改善したい人はSAKURAセンターのプログラムがぴったりでしょう。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 関西や名古屋には事業所がない
- 事業所によって雰囲気が異なる
通所してから後悔しないためにも、体験見学で自分と合うかどうか確かめましょう。
当事者のぼくが見学してきました!


【パターン別】おすすめの就労移行支援サービス


最後に、おすすめの就労移行支援サービスを5つのパターン別でまとめました。
もしあなたに当てはまるものがあれば、事業所選びの参考にしてもらえたらと思います。
①:筆者じんとのイチオシ
最初に紹介したように、ぼくが1番おすすめしたいのはatGPジョブトレです。
実際にいくつかプログラムを体験しましたが、社会復帰した後に役立ちそうな内容ばかり。
おすすめしたすぎて、5回ほど取材に行きましたからね。
特に、障害者雇用の面接で必ず聞かれる「障害特性の自己理解」をかなり深められ、短時間でもたくさんの気づきを得ました。
「数ヶ月通えば、きっと面接でしっかり言えるレベルになるんだろうな」と思います。



支援員さんの「程よいやさしさ」も高評価ポイントです!
\まずは体験見学から(無料)/
※首都圏、大阪、名古屋在住の方限定
②:精神障害から社会復帰したい人
続いて、精神障害からの社会復帰におすすめしたいサービスは以下の2つ。
この2社は精神障害の支援を得意としているので、見学する候補にぜひ入れておきましょう。
③:実践的なプログラムを受けたい人
実践的なプログラムを受けたい人にはatGPジョブトレとミラトレがおすすめ。
それぞれ以下の理由から選びました。
- atGPジョブトレ:グループワークが多く、コミュニケーションスキルが身につく
- ミラトレ:事業所内が会社を想定され、社会復帰した自分をイメージできる
あとは住んでいる地域にあるサービスや、自分の性格や求めるプログラムに合っているかどうかで決めましょう。
④:地方に住んでいる人
地方に住んでいる人には、以下のサービスがおすすめです。
- 名古屋周辺の人:atGPジョブトレ
- 福岡の人:ココルポート、SAKURAセンター
- 甲信越の人:SAKURAセンター
- それ以外の人:リタリコワークス
名古屋・福岡の人は、おすすめしたサービスとリタリコワークスの両方を見学して比較するのもいいでしょう。
⑤:将来独立を考えている人
最後に、将来独立を考えている人には、以下の2つがおすすめです。
- 首都圏・大阪の人:atGPジョブトレIT・Web
- それ以外の人:リタリコワークス
特に、Web制作のスキルを身につけたい人はatGPジョブトレIT・Webを選ぶといいでしょう。
就労移行支援についてよくある質問


最後に、この記事でおすすめした就労移行支援に通うか迷っている方が感じやすい質問と答えをまとめました。
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
まとめ:就労移行支援のおすすめから、あなたにあったサービスを選ぼう


この記事では、就労移行支援の選び方とおすすめサービスを紹介しました。
就労移行支援の選び方
- 事業所がある場所
- 得意とする障害特性
- カリキュラム
- 希望する職種への支援実績
- 事業所や利用者の雰囲気
この記事で紹介した事業所まとめ
atGPジョブトレ ぼくのイチオシ! | atGPジョブトレIT・Web | ミラトレ | リタリコワークス | ココルポート (Cocorport) | SAKURAセンター![]() ![]() | |
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得意な 障害特性 | ・精神障害 ・発達障害 ・聴覚障害 ・難病 | ・精神障害 ・発達障害 | 全般 (8割が精神障害) | 全般 (精神・発達が9割) | ・精神障害 ・発達障害 ・知的障害 | 全般 |
地域 | ・関東 ・関西 ・名古屋 ↑New!! | ・関東 ・関西 | ・関東 ・関西 ・名古屋 | 四国以外 | ・関東 ・関西 ・名古屋 ・福岡 | ・関東 ・甲信越 ・北陸 ・福岡 |
主な プログラム | ・障害理解 ・ストレス対処法 ・パソコンスキル ・ビジネスマナー ・就職準備 | ・Webデザイン ・プログラミング ・障害理解 ・ビジネスマナー ・就職準備 | ・疑似就労 ・特別講座(月1) ・就職準備 | ・障害理解 ・ビジネススキル 他200種類から選択 | ・パソコン ・ビジネスマナー ・セルフマネジメント ・模擬就労 ・就職準備 ・運動 ・リラクゼーション | ・ビジネスマナー ・パソコンスキル ・軽作業 ・就職準備 ・生活スキル |
就職先の 主な職種 | ・事務職 ・販売 | ・Webデザイナー ・事務職 ・ITエンジニア | ・事務職 ・軽作業 ・販売 | ・事務職 ・販売 ・ITエンジニア ・フリーランス | ・事務職 ・軽作業 ・販売 | ・事務職 ・軽作業 ・販売 |
イチオシ ポイント | 障害特性別のコースで 悩みを共有し合える | ITスキルとビジネススキル 両方学べる | 事業所を会社に見立てた 実践的なプログラム | 本人の希望に合わせた プログラムで通所 | 運動やリラクゼーションなど 独自のプログラム多数 | ビジネススキルはもちろん 生活スキルも学べる |
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就労移行支援とひとくくりに言っても、事業所ごとに得意とする障害特性やプログラムが異なります。
自分の働きたい仕事や学びたいプログラム、雰囲気が合った事業所を選んで、社会復帰への一歩を踏み出しましょう。
最後になりますが、この記事で紹介した6社はすべて無料で体験見学できます。
通所してから後悔しないためにも、ぜひ複数の事業所を見学してくださいね!
この記事が少しでも、就労移行支援選びのヒントになれば嬉しいです。
ではでは、今日も生きててえらい!