発達障害だけど面接に受からない……原因と対処法について当事者が紹介

せっかく面接まで進んだのに不採用が続くと、本当に絶望的な気分になりますよね。

僕もそんな時期があったのですごくわかります。

実は、発達障害の人が面接に受からないと悩む原因は、特性そのものではなく「伝え方・準備のポイントがズレている」ことがほとんどです。

というのも、面接官は次のように「一緒に働けるか」をチェックしているから。

そして、このズレにつながりやすい原因は、主に以下の5つ。

とはいえ、次の対策を行えば、通らない状況を変えることができます。

この記事では、発達障害の人が面接で落ちる理由と、通過率が上がる具体的な対策を、僕自身の経験も踏まえながら詳しく解説します。

ぜひ最後まで読んでみてください。

発達障害の人が面接に受からないと悩む5つの原因

最初に紹介したように、発達障害の人が面接に受からないと悩む原因は以下の5つです。

どれかひとつでも心当たりがあれば、対策によって通過率を上げられる可能性があります。

それぞれ詳しくみていきましょう。

自分の特性を把握できていない

障害者雇用で転職活動を進めている場合、「自分の特性を把握できていない」というのは大きなマイナスポイント。

というのも、本人が特性を把握していなければ、一緒に働く人たちは「どのように配慮すればいいのかわからない」と悩むためです。

他にも、自分で特性を把握できていないと不採用になる原因として、次の2つがあります。

特に後者の場合、ASDの人は「曖昧な指示・臨機応変さ・マルチタスク」が多い環境でつまずきやすく、
ADHDの人は「正確さが求められる事務作業・細かい確認業務」で苦手が出やすい傾向があります。

面接官が見ているのは「配慮があれば安定して働けるか」です。

仕事内容と特性が合わないと判断されてしまうと、受け答えを頑張っても評価されないかもしれません。

次の章で紹介するように、自分の特性を十分に理解し、対処法や配慮事項を言葉にできるようにしましょう。

うまく受け答えができていない

面接は、コミュニケーションのひとつ。
（圧迫面接などの例外はありますが……）

そのため、受け答えができていなければ、面接官は「コミュニケーションが成り立たない人」と判断しお見送りしがちです。

よくあるのが以下のようなパターンです。

ASDの人は質問の意図を読み取るのが難しい、ADHDの人は話が脱線しやすいなど、特性によって苦手が出る場面もあります。

もし、障害特性上難しいのであれば、「配慮事項」などとして伝える必要があるでしょう。

自分の強みをアピールできていない

発達障害に悩む人の多くは、自分に自信がないもの。

長年生きづらい思いをしたり、いじめやパワハラの被害にあったりして「私に強みなんてない……」と思いがちです。

とはいえ、誰しも強みは持っているもの。

次の章で紹介する方法を行い、自分の強みを知ってアピールしましょう。

心身が安定しているように見えない

意外と多いのが「心身が安定しているように見えない」こと。

特に、二次障害のうつ病や適応障害などを患った場合に当てはまります。

企業としては、無理なく長く働けるかどうかを重視します。

そのため、体調が不安定に見えてしまうと「まだ働くには早いのでは？」と判断されることがあります。

ブランクやお金が気になるかもしれませんが、まずは体調が安定するまで休むことを優先しましょう。

就業意欲がないと思われてしまった

就業意欲がないと思われた場合も、面接で落とされがちです。

こうした「受け身な理由」を伝えてしまうと、面接官は以下のように思います。

つまり、主体性の弱さ＝安定して働けるかの不安につながってしまうのです。

もしドキッとしたのであれば、今後はこのような言い回しは控えましょう。

加えて、発達障害の人に多いのが「志望動機を考えるのが苦手」というもの。

「抽象的な質問に答えるのが難しい」「整理して言語化するのに時間がかかる」など、特性上つまずきやすいポイントでもあります。

実は僕もそのパターンで、何度か苦戦した場面がありました。

とはいえ、面接した相手からすると

と感じてしまいます。

志望動機が浮かばずに悩んだときの方法も、次の章で紹介しますね。

面接に受からない発達障害の人ができる6つの対処法

それでは、面接に受からない発達障害の人ができる対処法はあるのでしょうか？

結論から言うと、あります。

面接は「準備」と「伝え方」で大きく改善できるところが多く、特性に合わせた工夫をすれば状況は変わっていきます。

特に効果的な以下の6つについて、それぞれ詳しくみていきましょう。

障害特性と配慮事項について考える

障害者雇用で転職活動を進めているのであれば、障害特性と配慮事項について考えましょう。

面接官は「どんな環境なら安定して働けるのか」を知りたいだけで、特性そのものが不利になるわけではありません。

あなた自身が整理しておくことで、企業側も働きやすい環境をイメージしやすくなります。

以下のポイントを押さえながら考えると、スムーズに浮かぶはずです。

下の記事では、書き方のポイントはもちろん、ASD・ADHDの2つで具体例も紹介しています。

ぜひあわせて読んでみてください。

転職の軸を見直す

面接で落ち続けたときは、どうしても転職の軸がブレがちです。

というのも、焦りからだんだん「受かればどこでもいいや」という発想になってくるから。

とはいえ、軸がブレていると志望動機を考えるのが難しいですし、仮に採用されたとしても入社後に「やっぱ違った」と後悔するかもしれません。

また、面接官も「この人は本当にうちで働きたいのだろうか？」と疑問に感じやすく、不利になりやすいポイントです。

そのため、以下のようなことをもう1度考え、軸がブレて迷走するのを防ぎましょう。

もちろん「軸が決まってなかった」という場合も、この機会に決めることをおすすめします。

軸が固まると、受ける企業や志望動機も定まりやすくなりますからね！

自分の強みを考える

「自分に強みなんてないよ……」と悩むあなたでも、他の人から見れば強みとなるものがあります。

特性がある人ほど「当たり前にできてしまうこと」を強みだと気づきにくいのですが、実はそこにこそ武器が隠れていることが多いです。

特に以下のような点は、ついつい見逃してしまいがち。

これらはすべて、あなたの強みを見つけるヒントになります。

というのも、「苦を感じにくいこと」「自然と注意が向くこと」は、特性と相性の良い作業であることが多いから。

そして、特性との相性は良ければ、仕事として続けやすいです。

この4つについて、ぜひ1度考えてみてください。

もしどうしても浮かばない場合は、僕と一緒に話しながら強みを見つけることもできます。

詳しい情報は下の記事に公開していますので、あわせてみていただけると嬉しいです。

転職エージェントを活用する

これまで面接がうまくいかなかったというあなたにおすすめしたいのが、「転職エージェントの活用」です。

おすすめしたい理由は、主に以下の5つ。

特に「面接対策」は、面接を苦手とするあなたにもってこい。

面接で聞かれる質問や面接官の特徴の共有はもちろん、希望があれば次の章で紹介する「模擬面接」を受けることもできます。

障害者雇用・一般雇用でそれぞれおすすめのサービスを紹介しますので、ぜひこの機会に登録してみてください。

口コミ・体験談はこちら

模擬面接を受ける

面接をうまく乗り切るためには、場数を踏むのもやはり大切。

先ほど紹介した転職エージェントで、模擬面接を受けましょう。

このとき、より実りのある時間にするために、以下の点を押さえたうえで本番に臨むことをおすすめします。

そして何より、模擬面接で受けたアドバイスをもとに改善することが重要です。

可能であれば、本番の面接は録音・録画しておき、振り返りながら「次に改善すべきポイント」を整理しましょう。

体調が安定していることを伝える

今休職中だったり、ブランクがあったりするのであれば、体調が安定していることを伝えましょう。

とはいえ「安定しています！」というだけで、無理なく働き続けられるかをみている面接官が安心できるわけではありません。

フルタイムを希望するのであれば「週5日8時間、転職活動や資格の勉強を行えています」といったように、理由づけを忘れずに行いましょう。

また、ブランクが長い場合は「就労移行支援」を活用するのもひとつの手。

その理由は以下の3つ。

特に「第三者からのお墨付き」がもらえるのは、面接をする相手にとって大きな安心感となります。

通っている間に賃金は発生しませんが、「いきなり働くのは不安……」というのであればぜひ活用しましょう。

なかでもおすすめしたいのが、以下の2社。

各サービスの詳しい情報は、下の記事をチェックしてみてください。

面接に受からないと悩む発達障害の人からよくある質問

最後に、面接に受からないと悩む発達障害の人からよくある質問にお答えします。

まとめ：面接に受からないと悩む発達障害の人でも克服できる！

この記事では、面接に受からないと悩む発達障害の人に向けて、原因と対処法を解説しました。

原因を知って対策できれば、採用が決まる日もそう遠くはありません。

ぜひこの記事を読みながら、今できることを進めていってくださいね！

特に面接に自信がないのであれば、以下のいずれかの転職エージェントに登録してサポートを受けましょう。

この記事があなたの転職成功のきっかけになれば嬉しいです。

ではでは、今日も生きててえらい！

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