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障害者雇用はデメリットしかないって本当?精神障害当事者が解説

障害者雇用はデメリットしかないって本当?精神障害当事者が解説
  • 障害者雇用はデメリットしかない。やめとけ。
  • 障害者枠だと惨めな思いするよ。

こんな意見を耳にしたことが多いのではないでしょうか。

それもそのはず。

障害者雇用にデメリットがないとは言えませんが、悪い情報だけが独り歩きしています。

具体的には……
  • 年収が安い
  • 非正規雇用ばかり
  • いるだけでお金もらえるなんてずるい

こうした意見が多いこと相まって「無理をしてでも一般雇用を選ぶ人」をたくさん見てきました。

しかし、無理をして一般雇用を選んだ人の多くが再発し、後悔しています。

そんなぼくは、精神障害3級の当事者。

うつ病で休職した経験に基づいて、就職や転職、生き方に関するブログを書いています。

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この記事では、当事者の意見や就労移行支援事業所へのインタビューした経験を踏まえながら、障害者雇用のメリット・デメリット、一般雇用との違いについて解説します。

最後まで読むと、障害者雇用に対するイメージが変わるはずですよ!

目次

障害者雇用はデメリットしかないって本当?

障害者雇用はデメリットしかないって本当?

最初に紹介したように、障害者雇用はデメリットしかないということはありません。

むしろ、デメリット以上にメリットの方が大きいです。

この章で詳しく見ていきましょう。

障害者雇用のデメリット

最初に、以下の3つのデメリットから詳しく見ていきましょう。

  • 年収が低い
  • 業務内容が限られる
  • 単調な仕事になりやすい

デメリット①:年収が低い

1つ目は「年収が低い」ことで、多くの人がデメリットだと思っているはず。

実際、ぼくが就労移行支援3社に取材してわかったのは「一般雇用の100万円ほど年収が下がる」こと。
(前の会社の年収が低い場合は例外)

しかも、これは週40時間働いたときの話で、フルタイムではなくパートや時短勤務だった場合はさらに下がると考えていいでしょう。

生活水準を大幅に下げないといけないことから、車や家のローンがある人は「一般雇用にせざるを得ないな……」と思う人も多いですね。

デメリット②:業務内容が限られる

2つ目は「業務内容が限られる」ことです。

具体的には「求人が事務職ばかり」ということです。

ぼくが障害者向けの転職エージェント「dodaチャレンジ」に取材してわかったのは「事務職が全体の6割」。
(取材記事はこちら)

軽作業や専門職の求人もありますが、事務職より圧倒的に少ないです。

実は、ぼくもマーケティングやWebライターの障害者雇用を探していた時期がありましたが、全く求人がありませんでした。

加えて、事務職は一般雇用でも年収が低く、dodaが2020年に公開した調査結果によれば平均年収が332万円。
(参考:【2021年】事務職の平均年収は332万円|年代・種類別で徹底比較!転職して年収をアップさせる7つのコツも)

日本の年収中央値は436万円なことからも、お分かりいただけるはずです。

dodaチャレンジの担当者によれば、「2022年時点ではエンジニア職の求人も約3割ある」とのことです。
パソコンが得意な人やプログラミングができる人は、エンジニアの就職もぜひ検討しましょう!

デメリット③:単調な仕事になりやすい

3つ目は「単調な仕事になりやすい」ことです。

悲しいかな「障害者雇用の人にどんな仕事を任せていいかわからない」と考える上司はまだまだ多いです。

このことから誰にでもできる仕事しか任されず、よっぽどできる人でないと出世コースからは外されます。

また、「再発や短期離職の不安が強く、戦力に含めていいかわからない」と考える人もいます。

やりがいのない仕事を続けるのもストレスで、再発につながると個人的には思いますが……。

ただし、昨今では「障害者雇用→一般雇用の転職」がしやすくなったとの声もあります。

「障害者雇用は安定して働けるステップアップ」と考えるのもいいかもしれませんね。

障害者雇用のメリット

とはいえ、デメリット以上に多いのが「障害者雇用のメリット」。

具体的には以下の5つです。

  • 周囲に特性や症状を理解してもらえる
  • 通院や体調に合わせて業務調整しやすい
  • 残業はほぼゼロ
  • 正社員雇用も増えてきている
  • 福利厚生が充実した企業に入りやすい

まとめると「自分の特性や症状に合わせて、無理なく働くことができる」ことがメリット。

これは、人生を長い目で見て考えると圧倒的にプラスな要素と言えます。

例えば、あなたが以下のような状況だったとしましょう。

  • 口調がきつい人相手だと、しんどくなってしまう
  • イレギュラーな出来事に弱い
  • 月に1度は通院のため休む

このとき、一般雇用だと上司に言い出しづらいのはもちろんのこと

  • なんでできないの?
  • これやってって言ったよね?
  • 休めると思ってるのか

と言うような上司にあたる可能性も否定できません。

こうなると、せっかく障害と向きあって社会復帰の手前まで来たのに、再発して振り出しに戻る可能性も高いです。

しかし、障害者雇用は「障害や特性があるというのが前提」。

現場のメンバーと相談したり、負担にならないよう配慮してもらえたりすることから、安定して長く働けることが多いです。

特に、精神障害や発達障害に悩む人は

  • 上司からパワハラを受けた
  • 周囲より仕事ができず、上司に何度も怒られた
  • 社内いじめにあった

というトラウマが原因で、仕事や組織が怖いと感じているのではないでしょうか。

だからこそ、障害者雇用で「働くことへのトラウマを克服する」ことから始めるのをおすすめします。

定年は年々上がってますし「死ぬまで働く」なんて未来も十分あり得ますからね。

余談ですが、障害者雇用は大企業がほとんど。

このことから「福利厚生が豊富なことが1番のメリット」と感じる人もいますね。

おまけ:障害者雇用が大企業に多い理由

⇒障害者雇用促進法で義務付けられていることに加えて、企業にもメリットがあるから。

障害者雇用促進法では「全従業員の2.3%以上が障害者雇用(2022年8月現在)」と定められています。

つまり、43.5人以上の企業は障害者枠を設ける必要があります。

とはいえ、障害者を採用する人件費や広告費、教育へのリソースなどの余裕がない中小企業はたくさん。

その結果、法令順守が大切にし、お金や人材にも余裕のある大企業のほうが多い傾向にあります。

企業が障害者の雇用を受け入れるメリット

  • 社会的責任を果たす
  • 残業時間を減らす
  • 助成金、調整金がもらえる

障害者雇用はデメリットしかないのか、一般雇用と比較してみた

障害者雇用はデメリットしかないのか、一般雇用と比較してみた

そもそも論になりますが、障害者雇用にはデメリットしかないと考える人が多いのは「一般雇用で万全に働ける状態と比較している」から。

年収や出世などの条件面だけ見てしまう気持ちはわかりますが、1番大切にしたいのは「再発せず、継続して働けるか」です。

そうは言っても、一般雇用とどこまで違うのか知りたいという人もいるでしょう。

そこで、障害者雇用と一般雇用の違いを1つの表にまとめました。

障害者雇用と一般雇用の比較表
障害者雇用と一般雇用の比較表

こうしてみると、一般雇用のほうがいいと感じる人も多いかもしれません。

しかし、一般雇用で社会復帰する究極のデメリットは「再発して働けなくなってしまう」ことです。

実は、一般雇用で精神障害や発達障害に悩む人が転職しにくいのは

「再発による早期離職」というリスクを企業が避けている

というのが1番の理由。

ぼくも一般雇用で転職しようとした過去がありますが、250社からお見送りされました(´・ω・`)

特に精神障害や、発達障害の二次障害(特性が原因で生きづらさを感じ、精神疾患を患う)の経歴があると、「スーパーのワケあり品」のように見られてしまいます。

そんな転職のしにくさから、そもそも休職を隠して転職する人もいますが……。

再発したときに休職歴がばれてしまいますと、経歴詐称になってしまう可能性も否めません。
(詳しくはこちらの記事で紹介してます)

リスクを受け入れたうえで「一般雇用で働きたい!」と思ったあなたは

  • 週5フルタイムで問題なく動けるのが大前提
  • 雰囲気の悪い職場や、パワハラ上司にあたる覚悟も必要
  • 最低でも面接で、休職について前向きに話す

という3つのポイントを忘れないようにしましょう。

まとめ:障害者雇用はデメリットしかないはダウト!

まとめ:障害者雇用はデメリットしかないはダウト!

本記事では、障害者雇用はデメリットしかないのかどうかについて、精神障害当事者が解説しました。

障害者雇用には年収が安いことや業務内容、職種が限られるといったデメリットはたしかにあります。

しかし「自分の障害や特性に合わせて無理なく働ける」というメリットの方が、圧倒的に大きいです。

何より精神障害や発達障害に悩む人が、1番気にかけておきたいのは「再発しない」こと。

地獄のようにしんどい日々を、もう1度味わいたくないですよね。

傷病手当金の制度が2022年から変わったとはいえ、再発してしまったら1年半が経過しもらえなくなる可能性も十分あります。

支給期間は、これまで支給を始めた日から起算して1年6カ月を超えない期間とされてきましたが、がん治療のように休職と復職を繰り返すケースも増えています。そこで、治療と仕事が両立できるよう、2022年1月からは、出勤に伴い不支給となった期間がある場合には、その分の期間を延長して傷病手当金の支給を受けられるようになります。

引用元:ツギノジダイ

社会復帰してから1年ほど働き、1度は完治したと認められる「社会的治癒」に当てはまればもらえるようになりますが、悲しいかな1年持たない人のほうが多いです。

ぼくも適応障害からの復職後、4カ月半で再発しました……。

定年が70歳になり「長く働くこと」が求められる今だからこそ、社会復帰の第一歩として障害者雇用も検討してみてはいかがでしょうか。

最後になりますが、障害者雇用の求人は

にて主に取り扱っています。

あなたに合った探し方で、求人を見つけてくださいね!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

ではでは、今日も生きててえらい!

関連記事:【当事者が解説】うつ病から社会復帰するまでのロードマップ【完全版】

関連記事:【生きづらい】発達障害グレーゾーンが転職するときに見ておきたいポイントを当事者が解説

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