- 機械設計ってきつい仕事なの?
- 将来性はある?それともオワコン?
こんな疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
元機械設計エンジニアのぼくが一言でまとめると「将来性はあるけどきつい」といえます。
たしかに、業務量や納期などきつい場面も多いものの、チームで成果を出したい人にとっては「楽しさ」のほうが上回ります。
加えて、機械設計の業務はAIが全ての業務をとって代わることはないので、手に職をつけたい人にもおすすめです。
この記事では、そんな機械設計の仕事内容や将来性について、大手メーカーでの経験談を交えながら解説します。
最後まで読むと、機械設計がどんな仕事なのかイメージできますよ!
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機械設計の仕事がきついと感じる理由
早速ですが、機械設計エンジニアの仕事がきついと感じる場面は以下の3つです。
- 覚えることが多い
- 業務が幅広い
- 納期が厳しい
具体的な仕事内容と一緒に見ていきましょう。
理由①:覚えることが多い
まずは「覚えることが多い」ことです。
機械設計に携わる人の多くは機械工学科出身。
大学や専門学校で、主に4力(熱力学・流体力学・材料力学・機械力学)を学んできた人が多いでしょう。
しかし、機械設計エンジニアとして働くにはそれだけでは不十分です。
以下のように幅広い知識が求められ、なかには学生時代に教わらなかったことをイチから学ぶ必要もあります。
- CAD(設計製図)の描き方
- CAE(解析ソフト)の使い方
- ネジやバネ、歯車の仕組み
- 材質ごとの特性(熱膨張率など)
- 生産管理、品質管理
ぼくはCADや材質については大学で学んでいましたが、CAEの使い方を全く学んでおらず入社してから大苦戦。
血ヘド吐きそうになりながら、解析ソフトと戦っていた時期もありました。
加えて、社内独自のルールが決まってたり、使っているソフトが違ったりするので、就職先や転職先で今までの知識が活かせないこともあります。
このことから「学ぶことが多くてきつい」と感じる人が多いですね。
理由②:業務が幅広い
次に「業務が幅広い」ことです。
どれくらい多いのか、設計開発の主な業務をざっと並べました。
- 図面作成(CADを使用)
- 材料選定
- 部品の形状作成(CAD・手計算)
- 強度計算(解析ソフト・手計算)
- 性能評価(評価担当に依頼することもある)
み……見ただけで多いっっ!
これだけではありません。
製造の段階(製作フェーズ)も以下の3段階あり、フェーズに応じて同じ業務を2回行ったり、出てきた課題を解決する方法を考えたりすることもあります。
- 構想設計(製品の材質、メインパーツの大きさなど)
- 基本設計(部品接続方法や寸法の検討、強度計算)
- 詳細設計(設計図作成、量産可能かの検討)
そのうえ、複数製品を1人の設計者が担当することが多いので、マルチタスクが苦手な人はきついと感じる可能性が高いでしょう。
そして、機械設計は顧客や仕入先、他部署など、多くの人を巻き込んで仕事を進めなければなりません。
自分の考えを相手に伝えるだけでなく、「相手の要望を聞き、お互いに納得する案を出す力」も求められます。
そのため「コミュニケーションをとるのが苦手」という人も、機械設計がきついと感じやすいでしょう。
理由③:納期が厳しい
3つ目は「納期が厳しい」ことです。
ぱっと見の納期自体は数ヶ月なので、そこまで問題ないと思うかもしれません。
しかし、機械設計はメーカーの中でも「上流工程」と言われており、設計で遅れが生じると生産や製造などの後工程に影響が出ます。
そのプレッシャーのなかで幅広い業務をこなさなければならず、残業時間が多い傾向があります。
年収を上げたい人にはいいかもしれませんが、ワークライフバランスを重視したい人だとしんどい思いをするでしょう。
余談ですが、すでに市場で販売されている商品で不具合が起きた場合は短納期なことが多く、激務になりやすいです。
ぼくも2年半勤めている間に何度かありました(震え声)
きつい機械設計の仕事にある3つの楽しさ
一方で機械設計の仕事はきついことばかりではありません。
ぼく自身や周囲の人を見てやりがいに感じていることを3つ紹介します。
嬉しさ①:製品が世に出ると嬉しい
なんといっても、製品が世に出たときの喜びが機械設計が楽しいと思える瞬間です。
目に見えない部品だと実感がわきにくいかもしれませんが、自動車か家電のような「目に見えるもの」だと感動を覚えるでしょう。
ぼくは見えない部品で、なおかつ海外向けの商品だったのであまり実感がなかったですが……。
街中や店頭に並ぶ姿を見て、感傷にひたることもありそうですね。
嬉しさ②:チームでの連帯感や達成感
先ほども紹介したように、機械設計はチームで仕事を進める場面が多いです。
多くの人がかかわるぶん苦労も多いですが、製品が無事に量産販売されたときの達成感もそのぶん大きいもの。
このことから、チームで何かを作ったり成果を出したりするのが好きな人に向いている仕事といえます。
具体的にはチームスポーツが好きな人や、人と話すのが得意な人は機械設計が楽しいと感じやすいですね。
嬉しさ③:平均以上の年収
機械設計は世間平均の年収と比べて高い傾向が強いです。
厚生労働省が運営するサイト「jobtag」によりますと、機械設計技術者の年収は612.4万円。
2023年度において、日本全体の年収中央値は458万円であることから、平均よりかなり高いといえるでしょう。
特に大企業だと、管理職になれば年収1,000万円も珍しくないです。
きつい機械設計の仕事に将来性はある?
きつい、楽しいと賛否両論の機械設計。
これから就職や転職をする人が気になるのは「将来性」ではないでしょうか。
結論を言いますと、機械設計は将来性がある仕事です。
たしかに設計業務がAIにとって代わることや、CADや解析の自動化は将来起こりえるかもしれません。
しかしながら、機械設計の仕事が全くなくなるわけではなく「人間にしかできない業務」もたくさん。
具体的には、他部署や顧客とのコミュニケーションや課題解決、新しいアイデアなど。
AIが普及してきたとしても全く仕事がなくなることはないでしょう。
そして、機械がなくなることは、少なくとも自分たちが生きている間はないはず。
よって、機械設計に向いている人であれば、一生モノの仕事になりえるのではないでしょうか。
ただし、衰退している業界は例外です。就職や転職では「業界自体の伸びしろ」もチェックしましょう。
機械設計の仕事がきついと感じる人・楽しいと感じる人
最後に、ここまで紹介した機械設計の仕事がきついと感じる人と、楽しいと感じる人をまとめました。
あなたがどちらに当てはまっているか、この機会に考えてみてくださいね!
きついと感じる人
以下のような人はきついと感じやすいです。
機械設計がしんどいと感じていたぼくも、ほとんど当てはまっていました。
- プレッシャーに弱い人
- マルチタスクが苦手な人
- 少人数で黙々と仕事を進めたい人
このような人は、別の仕事に就いた方が楽しく働けるでしょう。
また、メーカーは創立年数が長い企業も多く、昔ながらの企業風土が根強い体育会系企業も一定数あります。
会社の雰囲気や退職理由を、転職会議などの口コミサイトで調べてから応募することをおすすめします。
向いている人
一方で、以下のような人は機械設計の仕事が向いていて楽しいと思えるでしょう。
- 新しい知識を得るのが好きな人
- 複数のことを同時にこなすのが得意な人
- コミュニケーション能力が高い人
- チームで成果を出すのが好きな人
- 年収が高く、将来性のある仕事に就きたい人
とはいえ、下のように感じる人もいるのではないでしょうか。
機械設計のような技術職、未経験でも大丈夫なの?
正直なことを言いますと、若いうちであれば未経験でも問題ありません。
機械系の大学院まで出たぼくでも、学生時代に学んだこと以上に、会社に入ってから覚えたことの方が多かったですからね。
「そこまで大きく不利になることはない」と考えていいでしょう。
ただし、ややこしい内容も多いため、完全独学は正直厳しいです。
未経験の人や20代の人は、CAD講習やeラーニングといった「研修制度が充実している会社」を選びましょう。
まとめ:機械設計の仕事はきついけど、向いている人には楽しい
この記事では、機械設計の仕事がきついといわれる理由と将来性、向いている人について元エンジニアが解説しました。
【前提】機械設計の仕事は将来性がある!
きついといわれる理由
- 覚えることが多い
- 業務が幅広い
- 納期が厳しい
楽しいと感じる場面
- 製品が世に出る嬉しさ
- チームで成果を出す達成感
- 平均以上の年収
機械設計が向いていない人
- プレッシャーに弱い人
- マルチタスクが苦手な人
- 少人数で黙々と仕事を進めたい人
機械設計が向いている人
- 新しい知識を得るのが好きな人
- 複数のことを同時にこなすのが得意な人
- コミュニケーション能力が高い人
- チームで成果を出すのが好きな人
- 年収が高く、将来性のある仕事に就きたい人
たしかに、人によっては機械設計の仕事がきついと感じるでしょう。
しかし、新しい知識を得るのが好きな人や、チームで成果を出すのが好きな人にとっては楽しい仕事といえます。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ではでは、今日も生きててえらい!